病院指標
恵み野病院臨床指標(Clinical Indicator)

臨床指標は医療の質を評価するために具体的な数値を示したものです。

恵み野病院では医療の質を向上させるため、指標の改善に取り組んでおり、一部の指標を公開しています。


【臨床指標一覧】

1) 外来実績


2) 入院実績


3) 診療実績


4) DPC

4-①病院情報(DPC)の公表

当院のDPCデータを元に、全国DPC病院で統一されたフォーマットに基づき作成したデータを公開します。

※集計対象はDPC病棟に1回以上入院した患者で、集計対象外病棟(地域包括ケア病棟)に直接入院した患者や、24時間以内に死亡した場合等のDPC制度の除外分は除かれています。

※ハイフンで表示されている箇所は、10人未満という意味であり、個人が特定されることを防ぐため、詳細な値は公表していません。

※現在表示されているデータの集計期間は、2022年4月1日~2023年3月31日です。


5) 医療安全


6) その他

年齢階級別退院患者数
年齢区分 患者数
0~ -
10~

42

20~ 90
30~ 91
40~ 167
50~ 297
60~ 551
70~ 1262
80~ 1120
90~ 331

・当該集計は10歳刻みとなります。

・全国と比べると恵庭や千歳の高齢化率は高い方ではありませんが、当院のDPC対象患者さんの69%が70歳以上になります。70歳以上の年齢区分を一括りにすると毎年1~2%ずつ右肩上がりで増えておりましたが、2023年10月から耳鼻咽喉科の入院診療を開始したことで若年層の入院が増え、70歳以上の比率は微減で推移しております。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

当該集計は疾患名(6桁)ではなく、診断群分類コード(14桁)の上位5例の集計となりますので、同じ疾患が複数表示されている場合があります。

診療科名 消化器内科 診療科コード 060
DPCコード 名称 患者数 自院の平均在院日数 全国の平均在院日数 転院率(%) 平均年齢
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎(限局性腹腔膿瘍手術等あり) 78 9.85 8.88 2.56 76.13

060360xx03x0xx

慢性膵炎、自己免疫性膵炎、膵石症(手術あり) 42 6.33 5.29 0 73.67
060090xx02xxxx 胃の良性腫瘍(内視鏡手術あり) 35 8.29 5.96 0 74.69
060102xx02xxxx 穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患(内視鏡手術あり) 35 9.89 9.27 0 71.94
060060xx9710xx 胆嚢、肝外胆管の悪性(その他手術あり) 31 8.90 11.90 3.23 79.03
・当科は内視鏡治療が主になっています。内視鏡治療が難しい場合は外科と連携した治療を行っております。
診療科名 循環器内科 診療科コード 070
DPCコード 名称 患者数 自院の平均在院日数 全国の平均在院日数 転院率(%) 平均年齢
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 (カテーテル治療あり) 91

4.32

4.18 2.20 72.58
050070xx03x0xx 頻脈性不整脈(カテーテル治療あり) 63 4.13 4.47 1.59 70.40
050210xx97000x 徐脈性不整脈(ペースメーカー移植あり) 49 7.14 9.59 16.33 81.24

050130xx9900x0

心不全(手術なし) 46 17.83 17.33 0 84.30
050170xx03000x 閉塞性動脈疾患(カテーテル治療あり) 46 3.80 5.15 2.17 72.67
・当科は血管内のカテーテル検査やカテーテル治療が主となっております。2024年度血管造影検査装置を更新し、今後は微小血管狭心症の診断にも力を入れていきます。
診療科名 小児科 診療科コード 100
DPCコード 名称 患者数 自院の平均在院日数 全国の平均在院日数 転院率(%) 平均年齢
180030xxxxxx0x その他の感染症(真菌を除く。) 6 5.5 16.67 3.33
040100xxxxx00x 喘息 3 3 0 0.33
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 2 7.5 0 2.5
040090xxxxxx0x 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 1 3 0 3
060380xxxxx00x ウイルス性腸炎 1 3 0 5
150040xxxxx0xx 熱性けいれん 1 2 0 1
・当科は恵庭市内で唯一小児の入院治療を行っております。
・当科の代表的な疾患(6桁)は気管支炎や肺炎、喘息発作などの急性期疾患が上位を占めます。
診療科名 外科 診療科コード 110
DPCコード 名称 患者数 自院の平均在院日数 全国の平均在院日数 転院率(%) 平均年齢
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(腹腔鏡・開腹手術あり) 75 4.25 4.54 0 69.57
060335xx0200xx 胆嚢炎等(腹腔鏡手術あり) 35 5.89 7.05 0 60.49
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(腹腔鏡手術あり) 29 5.86 5.99 0 65.76
060035xx0100xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性(腹腔鏡下手術あり) 28 14.79 14.81 0 72.96
090010xx010xxx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術(手術あり) 16 10.19 9.77 0 75.5
・当科は消化器内科と連携し、腹腔鏡下又は開腹による手術を中心とした診療を行っております。
・診断群分類コード(14桁)による集計の上位を占める疾患の大半は侵襲性の少ない腹腔鏡下手術で行っております。
診療科名 整形外科 診療科コード 120
DPCコード 名称 患者数 自院の平均在院日数 全国の平均在院日数 転院率(%) 平均年齢
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(手術なし) 16 39.50 19.16 12.50 77.19
160800xx02xxxx 股関節・大腿近位の骨折(手術あり) 14 30.21 25.29 42.86 82.71
160800xx99xxx0 股関節・大腿近位の骨折(手術なし) 12 20.50 13.56 58.33 76.08
160980xx99x0xx 骨盤損傷(手術なし) - - 19.30 - -
070370xx99xxxx 骨粗鬆症(手術なし) - - 21.26 - -
・当科で代表的な疾患(6桁)は高齢者の股関節や胸腰椎の骨折になります。。
診療科名 脳神経外科 診療科コード 150
DPCコード 名称 患者数 自院の平均在院日数 全国の平均在院日数 転院率(%) 平均年齢

010060xx99x40x

脳梗塞(手術なし) 54 24.48 16.89 31.48 76.17
010230xx99x00x てんかん(手術なし) 45 7.64 6.89 6.67 57.58
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷(その他手術あり) 43 14.21 9.83 13.95 79.60
010060xx99x20x

脳梗塞(手術なし)

41 26.83 16.94 31.71 77.37
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(手術なし) 28 36.54 18.68 39.29 68.18
・当科の代表的疾患(6桁)は脳梗塞になります。また、てんかん治療指導医が在籍しており、てんかん治療にも力を入れております。
・脳神経外科入院の80%以上は予定外(救急車含む)の入院になります。
診療科名 泌尿器科 診療科コード 310
DPCコード 名称 患者数 自院の平均在院日数 全国の平均在院日数 転院率(%) 平均年齢
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍(手術なし) 110 3.14 2.45 0 71.71
110070xx02xxxx 膀胱腫瘍(手術あり) 39 6.08 6.75 0 73.00
110200xx02xxxx 前立腺肥大症等(手術なし) 35 8.83 7.77 2.86 74.57
11012xxx02xx0x 上部尿路疾患(経尿道的尿路結石除去術) 27 4.41 5.16 0 68.30
11012xxx03xxxx 上部尿路疾患(体外衝撃波腎・尿管結石破砕術) 24 2.50 2.40 0 52.12
・当科での代表的疾患(6桁)は、前立腺の悪性腫瘍や膀胱腫瘍、腎臓や尿路の結石や感染症になります。
・恵庭市、北広島市の泌尿器科では唯一入院診療や手術が可能で、約75%は他医療機関さんからの紹介入院で地域の医療機関さんと連携して診療や治療を行っております。
診療科名 糖尿病内科 診療科コード 400
DPCコード 名称 患者数 自院の平均在院日数 全国の平均在院日数 転院率(%) 平均年齢
0400802499x0xx 肺炎等 17 11.00 16.40 5.88 82.24
040081xx99x0xx 誤嚥性 - - 20.78 - -
100040xxxxx00x 糖尿病性ケトアシドーシス - - 13.07 - -
110280xx9900xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 - - 11.35 - -
0400802299x000 肺炎等 - - 8.13 - -
・当科に入院される患者さんのの大半は集計対象外病棟で治療を行っておりますので、当該集計にはあまり反映されておりませんが、糖尿病センターを中心とした糖尿病治療を主に行っております。
診療科名 耳鼻咽喉科 診療科コード 240
DPCコード 名称 患者数 自院の平均在院日数 全国の平均在院日数 転院率(%) 平均年齢
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎(手術なし) 77 4.90 5.63 0 37.48
030400xx99xxxx 前庭機能障害(手術なし) 34 3.50 4.67 0 65.82
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 32 5.03 5.84 0 59.47
110280xx9900xx 突発性難聴(手術なし) 19 5.63 8.21 0 62.16
100020xx010xxx 甲状腺の悪性腫瘍(手術あり) 18 5.28 7.90 0 68.50
・当科では頭部(頭蓋内や眼を除く)や頸部の広い範囲の診療を行っております。
・恵庭市、北広島市で唯一耳鼻咽喉科の入院や手術が可能で、約70%は他医療機関さんからの紹介入院で、地域の医療機関さんと連携して診療や治療を行っております。
初発の5大癌のUICC病期分類並びに再発患者数
  初発 再発 病期分類基準(※) 版数
Stage Ⅰ Stage Ⅱ Stage Ⅲ Stage Ⅳ 不明
胃癌 33 - - 10 - - 1 8
大腸癌 17 26 30 25 - - 2 9
乳癌 - - - - - - 1 8
肺癌 - - - - - - - -
肝癌 - - - - - - 2 6

・日本で罹患率の高い5つのがんの病期(stage)ごとの患者数を集計したものです。病期(stage)とは、がんの進行状況を示すもので、Ⅳが最も進んだ状態です。

成人市中肺炎の重症度別患者数等
  患者数 平均在院日数 平均年齢
軽症 13 9.77 52.08
中等症 88 13.91 79.17
重症 18 19.33 81.44
超重症 - - -
不明 - - -
・15歳以上の市中肺炎(通常の生活を送っている中で罹患した肺炎)を重症度別に患者数、平均在院日数、平均年齢を集計しています。
・重症度分類はA-DROPスコア(日本呼吸器学会「成人市中肺炎診療ガイドライン」)を用いており、数字が大きくなるほど重症です。
脳梗塞の患者数等
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率(%)
3日以内 116 26.47 75.96 34.92
その他 10 33.40 80.70 3.17
ほとんどの患者さんが急性期(発症から3日以内)になり、24年度から脳神経血管内治療指導医が常勤になりましたので、従来以上に脳血管内治療が可能になりました。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位)

当該集計は手術コード(Kコード)での集計になります。

診療科名 消化器内科 診療科コード 060
Kコード 名称 患者数 平均術前日数 平均術後日数 転院率(%) 平均年齢
K654 内視鏡的消化管止血術 75 0.61 10.91 8.54 79.35
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 61 1.92 10.80 4.84 79.49
K6872 内視鏡的乳頭切開術(胆道砕石術を伴うもの) 49 2.92 15.49 4.08 80.29
K722 小腸結腸内視鏡的止血術 41 0.68 8.12 2.44 72.90
K708-3 内視鏡的膵管ステント留置術 40 1.20 7.55 0 73.90

・当科は内視鏡で行う、大腸や胃のポリープ切除(悪性腫瘍含む)や、消化管の止血術、膵管や胆管へ金属の金網(ステント)を挿入して狭窄部位を拡張する等の治療を主に行っております。

診療科名 循環器内科 診療科コード 070
Kコード 名称 患者数 平均術前日数 平均術後日数 転院率(%) 平均年齢
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他のもの) 77 1.92 1.99 2.56 73.08
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 60 1.98 4.68 9.84 75.48
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺又は心外膜アプローチを伴うもの) 58 1.00 2.10 1.72 71.05
K5463 経皮的冠動脈形成術(その他のもの) 28 2.00 2.50 3.57 71.96
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極の場合) 26 2.38 6.23 15.38 80.73

・当科はカテーテルによる心臓や四肢の血管に風船(バルーン)や金属の金網(ステント)を病変部に挿入して狭窄部位を拡張し血液の流れをよくする治療を主に行っております。

・また、房室ブロックや洞不全症候群に対してペースメーカーの移植や交換、心房細動の発生源に対してカテーテルにより焼灼する治療を行っております。特に経皮的カテーテル心筋焼灼術は年々増加しています。

診療科名 外科 診療科コード 110
Kコード 名称 患者数 平均術前日数 平均術後日数 転院率(%) 平均年齢
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 70 1.77 4.47 0 63.70
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 54 1.02 2.07 0 67.81
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 27 2.70 12.19 0 73.11
K6335 ヘルニア手術(鼠径ヘルニア) 22 1.00 2.64 0 71.50
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 15 0.73 5.53 0 49.60

・当科は開腹(開胸)または、腹腔鏡による治療を行っております。状態等にもよりますが、出来るだけ患者さんにとって身体への負担の少ない腹腔鏡による手術が上位を占めております。

診療科名 整形外科 診療科コード 120
Kコード 名称 患者数 平均術前日数 平均術後日数 転院率(%) 平均年齢
K0461 骨折観血的手術(大腿) 14 3.43 22.71 35.71 80.64
K0462 骨折観血的手術(下腿) - - - - -
K0732 関節内骨折観血的手術(手) - - - - -
K0483 骨内異物(挿入物含む)除去術(下腿) - - - - -
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他のもの) - - - - -
・当科では主に骨折に対する治療を行い、急性期治療を終えた患者さんは他院の回復期リハビリテーション病棟へ転院または当院の地域包括ケア病棟に転棟し、退院後に不自由なく日常生活を過ごせるよう、継続したリハビリテーション等を行っております。また、25年度から医師が増員となりましたので、地域の医療機関さんと連携し、各手術の件数も増えていくと思われます。
診療科名 脳神経外科 診療科コード 150
Kコード 名称 患者数 平均術前日数 平均術後日数 転院率(%) 平均年齢
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 43 1.51 13.02 13.95 79.42
K1742 水頭症手術(シャント手術) 14 1.71 15.14 0 75.29
K1781 脳血管内手術(1箇所) 14 0.93 18.07 21.43 62.93
K609-2 経皮的冠動脈ステント留置術 12 7.08 8.33 25.00 74.67
K178-4 経皮的動脈血栓回収術 - - - - -
・当科は、慢性硬膜下血腫や水頭症、脳血管内治療が上位を占めており、急性期治療を終えた患者さんは他院の回復期リハビリテーション病棟へ転院または当院の地域包括ケア病棟に転棟し、退院後に不自由なく日常生活を過ごせるよう、継続したリハビリテーション等を行っております。
診療科名 泌尿器科 診療科コード 310
Kコード 名称 患者数 平均術前日数 平均術後日数 転院率(%) 平均年齢
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用のもの) 54 1.22 4.46 4.46 74.30
K8411 経尿道的前立腺手術(電解質溶液利用のもの) 38 1.92 7.87 7.87 75.42
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザーによるもの) 27 1.19 2.19 2.19 68.44
K768 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(一連につき) 23 0.52 0.96 0.96 52.61
K6121イ 末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術)(単純なもの) 22 3.36 9.50 9.50 73.27

・当科では、尿道から内視鏡的に膀胱がんや前立腺肥大症の治療、腎(尿管)結石に対しての治療が上位を占めております。

診療科名 耳鼻咽喉科 診療科コード 240
Kコード 名称 患者数 平均術前日数 平均術後日数 転院率(%) 平均年齢
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 33 1.00 3.03 0 59.15
K3772 口蓋扁桃手術(摘出) 16 1.00 6.81 0 31.06
K4611 甲状腺部分切除術、甲状腺腫摘出術(片葉のみの場合) - - -

-

-
K347-5 内視鏡下鼻腔手術1型(下鼻甲介手術) - - - - -
K386 気管切開術 - - - - -

・当科では頭部(頭蓋内や眼を除く)や頸部の広い範囲の診療を行っております。25年度から医師が増員となりましたので、地域の医療機関さんと連携し、各手術の件数も増えていくと思われます。

その他(DIC、肺血症、その他真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率(%)
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる 10 0.25
180010 敗血症 同一 - -
異なる - -
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 13 0.33
異なる - -
医療の質指標
1)リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
肺血栓塞栓症のリスクレベルが「中」以上の手術を施行した退院患者数(分母) 331
分母のうち、肺血栓塞栓症の予防対策が実施された患者数(分子) 328
リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率(%) 99.09%

・肺血栓塞栓症や深部静脈血栓症は、術後や長期臥床時に発症する可能性があり、突然死を引き起こすこともある重篤な疾患です。予防には、弾性ストッキングの着用や間歇的空気圧迫装置の使用などがあり、リスクレベルに応じて単独または併用が推奨されています。当院では周術期の患者さんに対し、リスク評価に基づきほぼ全例で予防対策を実施しています。

2)血液培養2セット実施率
血液培養オーダー日数(分母) 610
血液培養オーダーが1日に2件以上ある日数(分子) 585
血液培養2セット実施率(%) 95.90%

・感染症の原因菌を正確に特定するためには、2セット以上の血液培養検査が有効とされており、これにより抗菌薬の適正使用が促進され、薬剤耐性菌の発生を抑えることにつながります。当院では培養結果に基づき、より効果的で耐性菌を生じにくい抗菌薬を選択することを重視しており、複数セットの実施率は95%以上で推移しています。

3)広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
広域スペクトルの抗菌薬が処方された退院患者数(分母) 342
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日までの間に細菌培養同定検査が実施された患者数(分子) 222
広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率(%) 64.91%

・抗菌薬の適正使用を推進し、薬剤耐性菌の発生を防ぐため、広域スペクトル抗菌薬の使用前に適切な細菌培養検査を行うことは重要です。当院では疾患の診断が明確な場合など、医師の判断により培養を省略することもありますが、抗菌薬適正使用支援チーム(AST)を中心に、可能な限り検査の実施と実施率の向上に取り組んでいます。

4)転倒・転落発生率
退院患者の在院日数の総和(分母) 46021
退院患者に発生した転倒・転落件数(分子) 156
転倒・転落発生率(%) 3.39%

・入院生活では、環境の変化や病気・けがによる体力や運動機能の低下が重なり、思いがけない転倒・転落事故が発生することがあります。当院では、こうした事故を未然に防ぐため、リスク評価・環境整備・スタッフ間の情報共有など、複数の対策を講じています。安全管理の取り組みにあたっては、患者さんやご家族の理解と協力も重要な要素となります。

5)転倒・転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率
退院患者の在院日数の総和(分母) -
退院患者に発生したインシデント影響度分類レベル3b以上の転倒・転落発生件数(分子) -
転倒・転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率(%) -
6)手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率
全身麻酔手術で、予防的抗菌薬投与が実施された手術件数)(分母) 46021
分母のうち、手術開始前1時間以内に予防的抗菌薬が投与開始された手術件数(分子) 156
手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率(%) 3.39%

・当院では定時手術に加え緊急手術にも対応しており、術前準備の制約から予防的抗菌薬の投与が困難となる場合もありますが、可能な限り適切なタイミングでの投与に努めています。

7)d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率
退院患者の在院日数の総和(分母) 46021
褥瘡(d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡)の発生患者数(分子) 156
d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率(%) 3.39%

・当院は救急・急性期医療を担っており、治療に際して一定期間の安静臥床が必要となるケースもあります。そのため、褥瘡の発生リスクが高まる状況もありますが、予防対策や早期対応に努めています。  なお、日本病院会QIプロジェクト(2023年度)の中央値は0.16%であり、当院はこれよりやや低い傾向です。

8)65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント
65歳以上の退院患者数(分母) 46021
分母のうち、入院後48時間以内に栄養アセスメントが実施された患者数(分子) 156
65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合(%) 3.39%

・原則として短期入院等を除く全ての入院患者さんに対し、栄養スクリーニング(MUST)を実施しています。低栄養と判断された場合には、GLIM基準に基づき栄養管理計画を作成し、適切な栄養支援につなげています。なお、本指標は「入院後48時間以内の実施」を対象としているため、実態に比べて実施割合が低く算出される傾向があります。

9)身体的拘束の実施率
退院患者の在院日数の総和(分母) 46021
分母のうち、身体的拘束日数の総和(分子) 156
身体的拘束の実施率(%) 3.39%

・治療上必要なチューブ等の自己抜去や転倒・転落の危険がある場合、生命や身体の安全を守るため、治療上やむを得ず身体的拘束を行うことがあります。当院では患者さんの尊厳と安全を十分に考慮し、慎重な検討のうえで、必要最小限の範囲で実施しています。

更新履歴
  • 2021/8/23 2020年度データを公開
  • 2022/9/28 2021年度データを公開
  • 2023/9/29 2022年度データを公開
  • 2024/9/27 2023年度データを公開
  • 2025/9/30 2024年度データを公開