診療に関する包括同意について

患者さんに安心・安全・良質な医療を提供するため、当院では理念・基本方針に則り診療を行っています。診療を確実に円滑に行うため、下記については患者さんへの説明や同意をいただく手続きを経ないで実施させていただきます。

  1. 医療行為は本質的に不確実・不確定なものでリスクを伴いますので、診療上の必要があると認めた医療行為については原則として説明を行い同意を頂きますが、患者さんの状態や状況に応じて、心身への負担が少ない検査治療(採血や造影剤を使用しないCT検査等)に関しては改めて説明し同意を頂くことなく診療の一部として施行させていただきます。
  2. 治療上観察が必要な場合や転倒・転落など安全確保及び事故防止のために511号室、512号室、515号室、516号室、517号室には見守りカメラを設置しております。通常は作動しておりませんが、新興感染症対策又はその他の理由により安全な入院生活が送れないと判断された場合に限って使用することがあります。
  3. 血液・尿などの検査検体、病理診断用の組織や細胞などの病理検体、X線写真などの医用画像などを研究・教育・検査業務の精度管理の目的で、個人情報を除いた上で使用することがあります。また、医学の進歩および医療の質向上を図るために以下に掲げる臨床研究への参加協力をしております。提供する情報は住所・氏名等の個人情報が特定できる情報は削除しており、目的以外の別の用途で使用することはありません。
    • レセプト及びDPCデータを用いた心疾患における医療の質に関する研究
    • レセプト等情報を用いた脳卒中救急疫学調査
    • 医療の質と経済性に関する実態調査
    • 糖尿病診療に関する全国調査
    • 一般社団法人日本脳神経外科データベース研究事業(Japan Neurosurgical Databese:JND)
    • 日本心血管インターベンション治療学会(CVIT)内登録データを用いた総合的解析
    • 膝下動脈慢性完全閉塞病変へのガイドワイヤー通過に影響する因子に関する多施設後ろ向き研究
    • 公益社団法人日本整形外科学会症例レジストリー(JOANR)構築に関する研究
    • 院内感染対策サーベイランス(JANIS)
    • 感染対策連携共有プラットフォーム(J-SIPHE)
    なお、研究への協力を希望されない場合は、ホームページ内に記載されている担当者までお知らせください。研究への不参加を申し出られた場合でも、不利益を被ることは一切ございません。
  4. 診療を円滑に実施するためや患者さんが必要とするさまざまなサービスを利用するためなどの場合、個人情報を提供させていただく場合があります。詳しくは「個人情報保護方針」をご覧ください。
  5. 当院では卒前ならびに卒後研修病院として、医学生をはじめ多くの学生を受け入れて指導担当者の下に教育を行っています。次世代を担う医療人育成のため、実習又は研修の一環として、診療に同席させて頂くことがあります。
  6. 手術部位のマーキングや病変部位の染色等のためにピオクタニンブルーという色素を用いることがあります。ピオクタニンブルーは海外の動物実験で、経口的に摂取した場合に発がん性が示唆されたとの報告がありました。しかし、医療現場では一時的に使用することが一般的であり、今まで多くの病院で使用されてきましたが、実際に発がんしたとの報告はありません。代替品がない場合については最小限の量を使用いたします。よって当院では使用の対象となる患者様のお一人ずつに説明を行うことなく、ホームページ上で情報を公開することによりピオクタニンブルーの使用の同意を実施します。この件について同意をいただけない場合やお問合せなどありましたら主治医にお申し出ください。

以上の項目について、不同意の意思表示がない場合は、全て同意があったものとさせていただきます。なお、この包括同意は申出があればいつでも撤回(不同意)することができます。疑問やご不安がある場合は、主治医又は患者サポートセンターまでお尋ねください。

臨床研究への協力について

当院では、医学の進歩及び医療の質向上を図るために必要な情報を提供すべく、以下に掲げる臨床研究への参加協力をしております。提供する情報からは住所・氏名等個人が特定できる情報は削除します。また、このような研究に対しては、国が定めた指針に基づき、対象となる方から個別に、直接同意を得ることはしておりません。研究に関する情報を公開し、さらに拒否の機会を保障するようにしております。これを「オプトアウト」と言います。オプトアウトを行っている臨床研究は以下の通りです。研究への協力を希望されない場合は、リンク内に記載されている担当者までお知らせください。尚、研究への不参加を申し出られた場合にも、なんら不利益を受けることはありません。

レセプトおよびDPCデータを用いた心疾患における医療の質に関する研究
項目 内容
研究課題名 レセプトおよびDPCデータを用いた心疾患における医療の質に関する研究
研究責任者 恵み野病院・循環器内科医師 牧口展子
対象となる方 2015年4月から2016年3月に当院循環器内科に入院した患者(但し、期間の延長あり)
研究の目的 JROAD調査施設の中からDPC参加病院を対象に、病名や診療行為の明細が含まれたDPCデータを集め、データベースを作成。得られたデータに基づいて、医療の質を向上するのに必要な情報を循環器学会員へ発信し、循環器診療の質を向上させるための基本的な資料とする
収集するデータ 性別・入院時年齢、入院時診断名・入院時併存症病名・入院後合併症病名とこれらのICD-10コード、手術処置名、実施日、使用された薬剤・医療材料、在院日数、退院時転帰、費用など
研究機関 国立循環器病研究センター循環器病統合情報センター
問い合わせ先 国立循環器病研究センター内JROAD事務局

当院担当者

恵み野病院・診療情報管理室 中條晴樹

0123-36-7555

レセプト等情報を用いた脳卒中救急疫学調査
項目 内容
研究課題名 レセプト等情報を用いた脳卒中救急疫学調査
研究責任者 恵み野病院・脳神経外科医師 貝嶋光信
対象となる方 2015年4月から2016年3月に当院にて脳卒中や脳神経外科関連疾患の治療を受けた患者(但し、期間の延長あり)
研究の目的 脳卒中の診療施設から提供される入院患者診療情報により、脳神経外科関連のICD10コードに基づいて対象症例を絞り込んだ全国規模の大規模データベースを構築し、今後の脳卒中関連の研究等に活用するとともに、医療施設の負荷を抑えた方法で脳卒中症例データベース構築を継続していく
収集するデータ DPCデータ(様式1ファイル・様式3・様式4・EF統合ファイル・Dファイル)、外来EF統合ファイル
研究機関 九州大学大学院 医学研究院 脳神経外科
問い合わせ先 J-ASPECTS Study研究班事務局

当院担当者

恵み野病院・診療情報管理室 中條晴樹

0123-36-7555

医療の質と経済性に関する実態調査
項目 内容
研究課題名 医療の質と経済性に関する実態調査
研究責任者 恵み野病院・脳神経外科医師 貝嶋光信
対象となる方 2012年4月以降に当院を退院した患者
研究の目的 匿名化された診療報酬データ(DPCデータ)を、医療の質と活動の実態調査を行い公衆衛生の向上に寄与する目的に、暗号化通信による電子的送付あるいは追跡可能な宅配等により、京都大学に提供する
収集するデータ 厚生労働省により規定され作成されたDPCデータ(年齢・性別、病名、手術・処置・薬剤等の種類、外来受診回数、入院期間、医療費など)
研究機関 京都大学大学院医学研究科医療経済学分野
問い合わせ先 京都大学大学院医学研究科医療経済学分野 QIP事務局

当院担当者

恵み野病院・診療情報管理室 中條晴樹

0123-36-7555

糖尿病診療に関する全国調査
項目 内容
研究課題名 糖尿病診療に関する全国調査
研究責任者 恵み野病院・糖尿病内科医師 森合哲也
対象となる方 2001年以降に当院を受診され糖尿病と診断された患者
研究の目的 CoDiCという糖尿病データ管理ソフトを用いて、糖尿病治療の実態の把握と改善を目的とする多施設共同研究として、アウトカムリサーチ及び前向き研究を行うとともに、収集されたデータの評価と解析を行い、糖尿病医療の質の向上と発展に貢献し、国民の健康と福祉の推進を図ることを目的とする
収集するデータ 年齢、性別、生年月日、身長、体重、血圧、処方された糖尿病薬、採決結果等
研究機関 一般社団法人 糖尿病データマネジメント研究会
問い合わせ先 一般社団法人 糖尿病データマネジメント研究会 事務局代行

当院担当者

恵み野病院・診療情報管理室 中條晴樹

0123-36-7555

一般社団法人日本脳神経外科学会データベース研究事業(Japan Neurosurgical Database:JDN)
項目 内容
研究課題名 一般社団法人日本脳神経外科学会データベース研究事業(Japan Neurosurgical Database:JDN)
研究責任者 恵み野病院・脳神経外科医師 貝嶋光信
対象となる方 2018年1月以降に当院脳神経外科に入院された患者
研究の目的 一般社団法人日本脳神経外科学会会員が所属する、日本全国の脳神経外科施設における手術を含む医療情報を登録し、集計・分析をすることで医療の質の向上に役立て、患者さんに最善の医療を提供することを目指す
収集するデータ 性別、生年月日、居住地、発症日、主治医情報、発症時症状、入院日、主病名、治療内容(手術、診断検査、教育入院、内科治療、化学療法、放射線治療、リハビリ、終末期医療)、退院日、退院先、退院時状況、担当医、術者情報など
研究機関 一般社団法人日本脳神経外科学会
問い合わせ先 一般社団法人日本脳神経外科学会 JDN担当

当院担当者

恵み野病院・診療情報管理室 中條晴樹

0123-36-7555

日本心血管インターベンション治療学会(CVIT)内登録を用いた総合的解析
項目 内容
研究課題名 日本心血管インターベンション治療学会(CVIT)内登録を用いた総合的解析
研究責任者 恵み野病院・循環器内科医師 牧口 展子
対象となる方 2013年1月以降に当院で経皮的カテーテルインターベンション術(PCI)を行った患者
研究の目的 PCIを行った患者データを集約し解析することで冠動脈形成術の今後の課題を明らかにし、PCIが更に有効な治療に発展することを目的とする
収集するデータ 性別、生年月日、年齢、PCI施行日、PCI歴、CABG 歴、心筋梗塞の既往、今回PCIに至った診断名、病変枝数、主幹部病変の有無、手技背景、施行部位、術中合併症、病変情報など
研究機関 日本心血管インターベンション治療学会
問い合わせ先 日本心血管インターベンション治療学会 AMED事務担当
  • jpci-amed@cvit.jpp

当院担当者

恵み野病院・診療情報管理室 中條晴樹

0123-36-7555

膝下動脈慢性完全閉塞病変へのガイドワイヤー通過に影響する因子に関する多施設後ろ向き研究
項目 内容
研究課題名 膝下動脈慢性完全閉塞病変へのガイドワイヤー通過に影響する因子に関する多施設後ろ向き研究
研究責任者 恵み野病院・循環器内科医師 下岡 良典
対象となる方 2012年4月~2018年3月の間に当院で膝下動脈領域に血管内治療による血行再建が実施された患者
研究の目的 膝下動脈慢性完全閉塞病変へのガイドワイヤー通過に影響する因子を明らかにすることで、これまで日常診療の中で行われてきた本疾患の治療戦略を科学的に見直すことができる。更に、手技成功の関連因子を調査し、血管内治療の恩恵を大きく受けられる患者が明らかになることで効果的な治療戦略を見いだすことを目的とする
収集するデータ 年齢・性別等の患者背景情報、併存疾患を含めた病名やその重症度、治療状況、身体所見)、血液検査、生理画像検査等
研究機関 社会医療法人カレスサッポロ時計台記念病院
問い合わせ先 社会医療法人カレスサッポロ時計台記念病院 循環器病センター
  • 011-251-1221

当院担当者

恵み野病院・診療情報管理室 中條晴樹

0123-36-7555

公益社団法人日本整形外科学会症例レジストリー(JOANR)構築に関する研究
項目 内容
研究課題名 公益社団法人日本整形外科学会症例レジストリー(JOANR)構築に関する研究
研究責任者 恵み野病院・整形外科医師 村元敏明
対象となる方 2023年4月以降に当院整形外科で手術を受けられた患者
研究の目的 運動器疾患の手術に関する大規模データベースを構築し、登録情報を分析することにより医療の質の向上を図り、国民に対する良質な医療の提供、適正な医療レベルの維持、また、医療経済の最適化を目指す
収集するデータ 年齢、性別、疾患情報(標準病名、ICD-10コード、病名管理番号、病名変換コード)、手術情報(Kコード、入院・外来別)、手術時間、手術日、治療成績、各術式固有の手術情報など
研究機関 公益社団法人日本整形外科学会
問い合わせ先 公益社団法人日本整形外科学会 事務局

当院担当者

恵み野病院・診療情報管理室 中條晴樹

0123-36-7555

専門医制度と連携したデータベース事業(NCD)について

病院医療の崩壊や医師の偏在が叫ばれ、多くの学会や団体が医療再建に向けて新たな提言を行っていますが、どのような場所でどのような医療が行われているかが把握されていない状況では、患者さん目線の良質な医療は提供できません。そこで日本では、関連する多くの臨床学会が連携し、わが国の医療の現状を把握するため、『一般社団法人 National Clinical Database』(以下、NCD)を立ち上げ、データベース事業を開始することになりました。この法人における事業を通じて、患者さんにより適切な医療を提供するための専門医の適正配置が検討できるだけでなく、最善の医療を提供するための各臨床現場の取り組みを支援することが可能となります。何卒趣旨をご理解の上、ご協力賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

1.本事業への参加について

本事業への参加は、患者さんの自由な意思に基づくものであり、参加されたくない場合は、データ登録を拒否して頂くことができます。なお、登録を拒否されたことで、通常の診療等において患者さんが不利益を被ることは一切ございません。

2.データ登録の目的

患者さんに向けたより良い医療を提供する上では、医療の現状を把握することは重要です。NCDでは、体系的に登録された情報に基づいて、医療の質改善に向けた検討を継続的に行います。NCD参加施設は、日本全国の標準的成績と対比をする中で自施設の特徴と課題を把握し、それぞれが改善に向けた取り組みを行います。国内外の多くの事例では、このような臨床現場主導の改善活動を支援することにより、質の向上に大きな成果を上げています。

3.登録される情報の内容

登録される情報は通常の診療で行われている検査や治療の契機となった診断、手術等の各種治療やその方法等となります。これらの情報は、それ自体で患者さん個人を容易に特定することはできないものですが、患者さんに関わる重要な情報ですので厳重に管理いたします。情報の取り扱いや安全管理にあたっては、関連する法令や取り決め(「個人情報保護法」、「疫学研究の倫理指針」、「臨床研究の倫理指針」、「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」等)を遵守しています。登録されたご自身のデータをご覧になりたい場合は、受診された診療科にお問い合わせ下さい。

4.登録される情報の使われ方

登録される情報は、参加施設の治療成績向上ならびに皆さまの健康の向上に役立てるために、参加施設ならびに各種臨床領域にフィードバックされます。この際に用いられる情報は集計・分析後の統計情報のみとなりますので、患者さん個人を特定可能な形で、NCD がデータを公表することは一切ありません。情報の公開にあたっても、NCD内の委員会で十分議論し、そこで承認を受けた情報のみが公開の対象となります。

お問い合わせについては受診された診療科またはNCD 事務局まで
National Clinical Database 事務局

http://www.ncd.or.jp/

(お問い合わせはホームページ内のフォームからお願いいたします。)